【考察】きゅうくらりん
こんにちは。
皆さんは「きゅうくらりん」お聴きになりましたでしょうか。
さすがいよわさん。
初めて聴いたときは衝撃でした。
重ねてくる音、音。なのになんでごっちゃごちゃにならないんだろう。
不安定な音階に、心地よいリズム。良きです。
櫻木が調べてみますと、どうやらいよわさん本人が「ドキドキ文芸部」なるゲームと関連があるとおっしゃったらしい。なんだろうそのゲームは。
ということでさらにネタバレまで調べてみますと、かなりの鬱展開があるゲーム。
今回は割愛しますが、サヨリちゃんが主人公と重なっているのではないかな……？という私の勝手な推測だけ置いておきます。
曲のお供として、みなさんもぜひ調べてみてはいかがでしょうか。
また、プレイしてみてもいいかもです。
そのゲームに焦点を置いて考察しているブログもあったので、「きゅうくらりん 考察 ドキドキ文芸部」で検索してみましょう。
ここで私は、鬱展開ゲームが背景にあることをふまえ、
「主人公はうつ病である」
ということを前提にきゅうくらりんを読み解いていきたいと思います。
うるさく鳴いた 文字盤を見てた
きっときっと鏡越し 8時過ぎのにおい
うるさく鳴いた文字盤というのは「目覚まし時計」
部屋に鏡が置いてあったんでしょうか。
鏡越しに見た家族の光景が、そんなにゆったりしたものではなかったのではないでしょうか。バタバタしていて、やばい！時間がない！と思った、と。
しらけた顔 変わってなくてよかった
しらけた、とはだいぶ悲観的というか、自分のことを下に見てる感じがしますよね。
でもいつも通りでホッとしている。
精神的に崩壊寸前なのではないでしょうか？
そしてそのことを自分でも気がついているのでは？
ピンクの植木鉢の ぐちょぐちょした心のそばに 大きく育ったもの
結ばれたつぼみが こんなにも 愚かしい
「大きく育ったもの」「結ばれたつぼみ」で
ここで主人公は恋をしていることがわかりますね。
しかし、「愚かしい」ということは、あまり理想的な形で想えているわけではなさそう。
ああ 化石になっちまうよ
ああ 取り繕っていたいな
恋が成就するまで化石になるくらいの時間が経つ？
それとも、化石になるほどのショックを受けた？
取り繕うというのは自分の精神状態？それとも恋心？
ちゃんと笑えなきゃね 大した取り柄も無いから
空っぽが埋まらないこと 全部ばれてたらどうしよう
ああ あなたの右どなり
わたし きゅうくらりん
「大した取り柄もない」ことから、やはりかなり主人公は自己肯定感が低いことがわかりますね。
ここで注目したいのは「空っぽが埋まらない」という描写。
うつ状態の時、人は空虚感に襲われます。
主人公も空虚感に苛まれているのでは？
例えば今夜眠って 目覚めたときに
起きる理由が ひとつも 見つからない
朝が来たら わたしは どうする？
ここもかなり鬱傾向が見られます。
「起きる理由がひとつも見つからない朝」に不安を抱いています。
自分が生きている意味を見失いそうになっていますね。
まだ「例えば」なので、なんとか持ち堪えているのではないでしょうか。
うるさく鳴いた 文字盤を見てた
一歩一歩あとずさり 「また明日ね」とぽつり
冒頭と同様。
ここは純粋に恋心が伺えますね。可愛い。でも切ない。
喜びより 安堵が先に来ちゃった
思い出西日越し うつるこまかなヒビが
こんなにも恐ろしい
「喜びより安堵が先」というのは、主人公が想い人に、好かれたい、でもその前に嫌われたくない、という気持ちが出ているのではないでしょうか。
「うつるこまかなヒビ」のヒビはそのままヒビ割れを意味しているのか、または日々もかけているのか……
「恐ろしい」ということからヒビ割れから何かが漏れ出してくることを恐れている？
ああ あなたが知ってしまう
ああ 取り繕っていたいな
知られてしまうのは「うつ状態」の自分自身のこと？
明るく振る舞いつつも空虚である自分を知られたくない？
ちゃんと笑えなきゃね 大切が壊れちゃうから
幸せな明日を願うけど 底なしの孤独をどうしようもう うめき声しか出ない
わたし ぎゅうぐらりん
ああ……無理に笑わないで……壊れちゃう……
でも、主人公はこの日々を壊したくないがために笑って過ごしたいんですよね。
「底なしの孤独」はかなり追い詰められているのではないでしょうか。
ああ 虹がかかっている空 きれいと思いたくて
うつ状態である人は、何をみても面白くないんです。
でも空を見て綺麗と思いたいという願い。元気になりたいという願い。
焦がれては逃げられないこと
みんなにはくだらないこと
もう どうしようもないの
わたし きゅうくらりん
「焦がれては逃げられない」ということは、恋をしたら恋に囚われるということ？
「みんなにはくだらないこと もうどうしようもないの」ということは、みんなにとってはどうでもいいことでも引っかかってしまうということ？
ここでめちゃくちゃ個人的な推察ですが、今まで精神崩壊寸前だったところに、失恋をしてしまったのではないでしょうか。
そばにたぐりよせた末路
枯れ落ちたつぼみが こんなにも汚らわしくて
いじらしい
「そばにたぐりよせた末路」から、もう自分で命を絶とうと考え始めたのでは？
「枯れ落ちたつぼみ」から、やはり失恋してしまったことがわかりますね。
ああ 呪いになっちまうよ
ああ 「あきらめた」って言わなくちゃ頭の中で ノイズが鳴りやまないから
恋心が「呪い」になってしまうまで育ってしまうことを恐れている？
諦めきれない気持ちがこの歌詞に出てますよね。
「ノイズ」というのは、単なる精神的な耳鳴りなのか、幻聴なのか、はたまた愛する人の声なのか。または恋敵の幸せそうな声なのか。
空っぽが埋まらないこと 全部ばれてたらどうしよう
ああ あの子の言うとおり 終わりなんだ
ここでいう「あの子」とは、やはり恋敵のことなのでしょうか。
「終わり」って……恋敵の子はどんな残酷な勝利宣言をしたんでしょう。
それとも、他の子に「そろそろ諦めな」と言われたんでしょうか。
ああ 幸せになっちまうよ
ああ 失うのがつらいな
全部ムダになったら 愛した罰を受けるから
幸せになるのが怖い？幸せになりたくない？
それは幸せになった後失うことが辛いから？
全部無駄になる＝今までの治療も、人生も、全部無駄にする＝死ぬ
ということではないでしょうか。
ひどく優しいあなたの 胸で泣けたならどうしよう
最後 見たのはそんな夢わたし ちゅうぶらりん
最後！！！！！！！！！！
聴いてて叫んでしまいそうになりました。文字通りの発狂です。
完全に首つってますよね？
それとも、どうしようもない気持ちが宙ぶらりんということ、、？は、考えにくいですよね、だって「最後 見たのはそんな夢」って出てるんですもの。
こんな感じで、私の中で主人公ちゃんは死んじゃったんですが、みなさんはどうお考えでしょう、、、。
いかがだったでしょうか？
私自身うつ状態になったことがあって、どうしてもそう聴こえてしまったところもあるんですが、後々調べた元ネタといい、こんな考察も的を射たかな、と思います。
拙い考察を最後までお読みいただきありがとうございました。
